「株を守りて兎を待つ」は、古くからの習慣や成功体験にこだわり、新たな行動ができず、結果として何も得られないことを意味する四字熟語です。
故事
この四字熟語は、中国の戦国時代の思想家である韓非子の著書『韓非子』に由来する故事から生まれたものです。
故事によると、宋という国に、ある男がいました。
ある日、男は木にぶつかって倒れたウサギを拾いました。
男は、何もせずに木にぶら下がっていれば、またウサギが手に入るだろうと考え、毎日木の下でウサギを待つようになりました。
しかし、結局男は二匹目のウサギを手に入れることができず、村人たちの笑いものとなりました。
意味
この故事から、「株を守りて兎を待つ」という言葉は、偶然の成功体験に固執して、新たな行動をしようとしない愚かさを戒めるために使われるようになりました。
現代社会での教訓
現代社会においても、「株を守りて兎を待つ」という言葉は、様々な場面で教訓として使われます。
例えば、ビジネスにおいては、過去の成功体験に固執して、新しい市場や顧客を開拓しようとしない企業が、競争に打ち勝つことができずに衰退してしまうことがあります。
また、個人においては、過去の栄光に固執して、新しいことに挑戦しようとしない人が、成長の機会を逃してしまうことがあります。
変化の激しい現代社会においては、常に新しい知識やスキルを学び、変化に対応できる柔軟性を持つことが重要です。
「株を守りて兎を待つ」という言葉は、過去の成功体験にとらわれず、常に新しいことに挑戦することの大切さを私たちに教えてくれます。
参考URL:
株を守りて兎を待つ - ウィクショナリー日本語版