「海千山千」とは、日本語の四字熟語で、長い年月をかけて様々な経験を積み、世の中の裏表に通じていること。また、そういうしたたかな人という意味を持ちます。
語源
「海千山千」の語源は、中国の故事から由来しています。
- 海に千年、山に千年住んだ蛇は竜になるという言い伝えから、世の中の経験を十分に積み、物事の裏表を知り尽くしたしたたか者という意味を持つようになりました。
使い方
「海千山千」は、主に人物に対して使われます。
- あの商人は海千山千で、どんな客もうまくあしらってしまう。(That merchant is a shrewd old fox and can handle any customer.)
- 政治家は海千山千で、世間の裏表をよく知っている。(The politician is a seasoned veteran who knows the ins and outs of the world.)
- 彼女は海千山千の詐欺師で、多くの人を騙してきた。(She is a cunning con artist who has cheated many people.)
類義語
- 老獪(ろうかい/roukai): 経験豊富で抜け目がないさま
- 狡猾(こうかつ/koukatsu): 悪賢くずるいさま
- したたか : 経験を積んで、世の中の裏表をよく知っているさま
- 抜け目がない : 隙がなく、油断がないさま
注意点
「海千山千」は、基本的に褒め言葉ではありません。ずる賢く、悪賢いという意味合いを含むため、使う際には注意が必要です。
その他
「海千山千」は、主に人間、人物像に対して使われますが、まれに物事に対して使われることもあります。
- あの会社のやり方は海千山千で、隙がない。(That company's methods are shrewd and flawless.)