「丸くおさめる」とは、日本語の慣用句で、「問題や紛争などを、スムーズに解決したり、円満に収めたりすることという意味を持ちます。「丸く」(まるく/maruku) は、「円形、球形」「おさめる」(おさめる/osameru) は、「収める、まとめる」という意味です。
つまり、「丸くおさめる」は、問題や紛争などを、角が立たないような形で解決し、誰もが納得できるような状態にすることを表します。
「丸くおさめる」の由来
この慣用句の由来は、定かではありませんが、いくつかの説があります。
- 説1: 古代日本では、円形や球形は、調和や完全性を表すシンボルとされていたため、「丸くおさめる」という言葉が使われるようになったと考えられています。
- 説2: 江戸時代には、武家社会において、争いを避けて円満に解決することが重要視されていたため、「丸くおさめる」という言葉が使われるようになったと考えられています。
使い方
このことわざは、主に以下の様な状況で使われます。
- 問題や紛争を解決する
- 人間関係のトラブルを収める
- 交渉をまとめる
- 責任を負う
例
- 社長は、社員間のトラブルを「丸くおさめる」ために、自ら責任を負った。(The president took responsibility in order to "smooth things over" between the employees.)
- 外交官は、両国の間で起こっていた紛争を「丸くおさめる」ために、懸命に交渉を続けた。(The diplomat worked hard to negotiate a settlement to the conflict between the two countries.)
- プロジェクトリーダーは、チームメンバーの意見をまとめ、「丸くおさめる」ことに成功した。(The project leader succeeded in "smoothing things over" by bringing the team members' opinions together.)
「丸くおさめる」の類義語
- 円満に解決する (enman ni kaiketsu suru)
- 問題を解決する (mondai o kaiketsu suru)
- 仲裁する (chūsai suru)
- 和解する (wakai suru)
- 妥協する (dakyō suru)
「丸くおさめる」の対義語
- 問題をこじらせる (mondai o kojiraseru)
- 紛争を拡大する (funsō o kakudai suru)
- 対立する (tairitsu suru)
- 抗議する (kōgi suru)
- 訴訟を起こす (soshō o okosu)