「板に付く」とは、経験を積んで、演技や技術などが自然と身について、スムーズにこなせるようになるさまを表す慣用句です。
語源
「板」は舞台を、「付く」は馴染むことを意味します。もともとは歌舞伎役者の演技が舞台にしっくりと調和し、ぎこちなさがなくなった様子を表していました。
意味
「板に付く」は、以下の2つの意味合いがあります。
- 演技や技術が自然と身につく
- 長年の経験や練習によって、演技や技術が自然と身につく様子を表します。
- ぎこちなさや違和感なく、スムーズにこなせるようになることを意味します。
例文:
- 長年舞台に立ち続けてきた彼女は、演技がすっかり板に付いている。
- 彼は幼い頃からピアノを習っており、演奏が板に付いている。
- 職人歴30年の彼は、仕事の手つきが板に付いている。
- 立場や境遇が似合う
- 経験を積んで、その立場や境遇にしっくりと馴染み、自然体で振る舞える様子を表します。
- 周囲から違和感なく受け入れられることを意味します。
例文:
- 新入社員だった彼も、今ではすっかり会社に板に付いている。
- 田舎育ち的她は、都会暮らしにもすぐに板に付いた。
- 彼は持ち前の明るさで、どんな場面でもすぐに板に付いてしまう。
その他
- 「板に付く」は、主に人に対して使われますが、物事に対しても使うことができます。
- 例えば、「この商品は、使い方がすぐに板に付く」のように使うことができます。
類義語:
- 板につく
- 慣れる
- 馴染む
- 様になる
- 手慣れる
対義語:
- ぎこちない
- 不慣れ
- 浮いている
- 違和感がある
- 手が慣れない