「木で鼻を括る」とは、相手からの要求や相談に対して、冷淡な態度で接するという意味の慣用句です。
語源
「木で鼻を括る」の語源には諸説ありますが、最も有力なのが以下の2つです。
- 昔の人は、鼻をかむときに木片をよく使っていました。木片は硬いため、鼻を強くこすると痛くなります。そのため、「木で鼻を括る」は、「痛みを我慢しながら、相手を無視する」という意味になったと考えられます。
- 江戸時代以前、鼻紙は庶民にとって高価なものでした。そのため、庶民は鼻をかむときに木片をよく使っていました。しかし、木片で鼻をかむと、鼻が赤く腫れてしまいます。そのため、「木で鼻を括る」は、「鼻を赤く腫らせて、恥をかいている」という意味になったと考えられます。
意味
「木で鼻を括る」という言葉は、「相手からの要求や相談に対して、冷淡な態度で接する」という意味で使われます。具体的には、以下のような態度を指します。
- 相手の話を聞かない
- 相手を無視する
- 相手を突き放す
- 冷たい態度で接する
使い方
「木で鼻を括る」という言葉は、様々な場面で使われます。例えば、以下のような場面で使われます。
- 部下が上司に相談したとき、上司が木で鼻を括った。
- 客が店員にクレームを言ったとき、店員が木で鼻を括った。
- 友達が恋愛の悩みを打ち明けたとき、友人が木で鼻を括った。
例文
- 彼は、私の話を聞くことなく、木で鼻を括ってしまった。
- 彼女は、私の頼みを断り、木で鼻を括ってしまった。
- 上司は、部下の訴えを木で鼻を括り、仕事を押し付けた。
注意
「木で鼻を括る」という言葉は、相手に対して失礼な表現なので、使う場面には注意が必要です。目上の人や、親しい人に対して使うのは避けましょう。
類義語
- 冷淡な態度をとる
- 無視する
- 突き放す
- 門前払いする
- 鼻も貸さない
まとめ
「木で鼻を括る」という言葉は、「相手からの要求や相談に対して、冷淡な態度で接する」という意味の慣用句です。使う場面には注意が必要ですが、覚えておくと便利な表現です。