「泥棒を捕らえて縄を綯う」とは、問題が発生してから対策を講じることの愚かさを戒める日本語のことわざです。泥棒を捕まえてから縄を綯うという矛盾した行為を例えに、事前に準備を怠っておきながら、問題が発生してから慌てて対策しようとすることの愚かさを皮肉っています。
語源
このことわざの語源は古く、平安時代から使われていたとされています。当時の日本では、盗賊が横行しており、人々は盗難対策に頭を悩ませていました。しかし、中には、盗難が発生してから慌てて対策しようとする人もいたようです。そのような愚かさを戒めるために、「泥棒を捕らえて縄を綯う」ということわざが使われるようになったと考えられます。
意味
「泥棒を捕らえて縄を綯う」には、以下のような意味合いが含まれます。
- 事前に準備を怠っておきながら、問題が発生してから慌てて対策しようとすることの愚かさを戒める
- 問題解決には、事前準備が重要である
- 危機管理の重要性を訴える
使い方
「泥棒を捕らえて縄を綯う」は、以下のような状況で使われます。
- 問題が発生してから慌てて対策しようとしている人に対して
- 事前に準備を怠っておくことの危険性を説きたいとき
- 危機管理の重要性を訴えたいとき
例
- 地震対策を怠っていたために、災害発生後に大きな被害が出てしまった。これはまさに「泥棒を捕らえて縄を綯う」ようなものだ。
- 会社の経営状況が悪化してからリストラを行うのは、「泥棒を捕らえて縄を綯う」ようなもので、遅すぎる。
- 私たちは、「泥棒を捕らえて縄を綯う」ようなことを繰り返さないように、常に危機管理意識を高めておく必要がある。
類義語
- 後の祭り
- 覆水盆に返らず
- 臍を噛む
- 後悔先に立たず
- 虎口に臨む
対義語
- 備えあれば憂いなし
- 禍根を絶つ
- 未然に防ぐ
- 危機管理
- リスクマネジメント
まとめ
「泥棒を捕らえて縄を綯う」は、問題が発生してから対策を講じることの愚かさを戒める日本語のことわざです。問題を未然に防ぐためには、事前準備が重要です。常に危機管理意識を高め、問題が発生する前に対策を講じましょう。
このことわざを教訓に、
- 何か問題が発生する前に、事前にしっかりと準備しておく
- 常に危機管理意識を高め、問題の芽を摘む
- 問題が発生した場合は、迅速かつ適切な対応を行うように心がけましょう。
参考URL:
泥棒を捕らえて縄を綯う(どろぼうをとらえてなわをなう)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書