「火中の栗を拾う」は、日本語のことわざで、自分の利益にならないのに、他人のために危険を冒すことを意味します。
語源
このことわざは、フランスの寓話作家ラ・フォンテーヌの寓話「猿と猫」に由来します。
この寓話では、猿が猫をだまして、熱い炉の中で栗を拾わせようとします。猫は栗を拾うことに成功しますが、大やけどを負ってしまいます。
このことから、「火中の栗を拾う」という言葉が生まれました。
使い方
- 他人が困難な状況に陥っているときに、あえて自分も危険を冒して助けようとする行為に対して使われます。
- 必ずしも悪い意味ではなく、勇気や自己犠牲の精神を称賛するニュアンスも含むことがあります。
例文
- 彼は会社の危機を救うために、「火中の栗を拾う」覚悟で行動した。
- 彼女は友人のために危険を冒して、「火中の栗を拾った」。
- 政治家は国民のために、「火中の栗を拾う」責任がある。
類義語
- 危険を冒す
- 犠牲になる
- 尽くす
- 献身する
- 捨身
対義語
- 傍観する
- 逃げる
- 責任を逃れる
- 自己中心的
- 利己的
その他
- 「火中の栗を拾う」は、諸刃の剣であることを忘れてはいけません。
- 確かに勇気ある行為ではありますが、一歩間違えれば自分も危険に陥ってしまいます。
- 行動する前に、十分なリスクを検討することが重要です。
まとめ
「火中の栗を拾う」は、状況によって様々な解釈ができる奥深いことわざです。
使う際には、その意味とニュアンスを正しく理解することが大切です。