「柔よく剛を制す」は、柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを押さえつけることができるという意味の四字熟語です。
中国の古典である「三略」に由来する言葉で、老子の思想に基づいていると考えられています。
意味
具体的には、以下のような意味合いが含まれます。
- 力に頼らず、柔軟な発想や戦術で勝利を収めること
- 強引な力ではなく、相手の力を巧みに利用すること
- 困難な状況でも、諦めずに粘り強く取り組むこと
使い方
- スポーツの試合において、体格的に劣る選手が巧みな戦術で勝利を収めた場合に、「柔よく剛を制す」という言葉が使われることがあります。
- 企業の経営においても、大企業よりも小回りが利くベンチャー企業が、柔軟な発想で市場を制覇する場合があります。
- 日々の生活においても、困難に直面したとき、強引に突破しようとせず、冷静に対処することで解決できる場合があります。
例文
- 小さな柔道家が、大きな相手を投げ飛ばした。「柔よく剛を制す」の典型的な例だ。
- ベンチャー企業は、大企業よりも柔軟な発想で新商品を開発し、「柔よく剛を制す」を実現した。
- 彼は困難な状況でも諦めずに努力を続け、「柔よく剛を制す」という言葉の通り、成功を収めた。
類義語
- 以柔克剛
- 四両抜千斤
- 弱肉強食
- 忍耐
- 不撓不屈
対義語
- 以剛克柔
- 強引
- 暴力
- 諦め
- 弱腰
その他
- 「柔よく剛を制す」という言葉は、紀元前5世紀の中国で作られた兵法書「三略」に由来すると言われています。
- その後、孫子や老子などの思想家によって取り上げられ、広く知られるようになりました。
- 現代社会においても、スポーツ、ビジネス、日常生活など、様々な場面で参考にされています。