「主客転倒」は、日本語の四字熟語で、本来の主と客の立場が逆転することという意味です。具体的には、以下の2つの意味合いがあります。
- 人や物事の立場や順序が逆転すること
- 例:
- 社長が社員に土下座をするような、立場が逆転した状態は「主客転倒」だ。
- 本来主役であるはずの生徒が、教師に命令するような状態は「主客転倒」だ。
- 従属的なはずの付属品が、本体よりも重要視されるような状態は「主客転倒」だ。
- 物事の軽重や本末が取り違えられること
- 例:
- 目先の利益にとらわれて、本来の目的を忘れてしまうような状態は「主客転倒」だ。
- 些細なことにこだわって、重要な問題を見失ってしまうような状態は「主客転倒」だ。
- 枝葉末節にばかり気を取られて、根本的な解決策を見逃してしまうような状態は「主客転倒」だ。
「主客転倒」は、本来あるべき秩序や関係性が乱れた状態を表す言葉であり、皮肉や批判的な意味合いを伴うことが多いです。
類義語
- 皮肉
- 矛盾
- 不条理
- 非合理
- 本末転倒
- 冠履顛倒
反義語
- 当然
- 妥当
- 筋道が通っている
- 筋が通っている
- 適切
- 適正
例文
- 近頃の政治家は、民意よりも自分の利益を優先する「主客転倒」もいいところだ。
- あまりに的外れな質問ばかりされると、「主客転倒」もいいところだと思ってしまう。
- 彼は、仕事の失敗を部下のせいにするような「主客転倒」した考えの持ち主だった。
その他
「主客転倒」は、中国の故事成語「賓主顛倒」(ひんしゅてんとう)に由来すると言われています。