「腹が据わる」は、日本語のことわざで精神的に落ち着いていて、困難な状況にも動じないさまを表します。
「腹が据わる」の語源
「腹が据わる」の語源は、はっきりとは分かっていません。しかし、武士の精神を重んじる江戸時代に生まれたと考えられています。
武士にとって、戦場では冷静沈着で、どんな状況にも動じないことが重要でした。そのため、「腹が据わる」という言葉は、武士の理想的な精神状態を表す言葉として使われるようになったと考えられています。
「腹が据わる」の意味
「腹が据わる」という言葉は、「精神的に落ち着いていて、困難な状況にも動じない」という意味です。
具体的には、以下のような状態を指します。
- 困難な状況に直面しても、慌てふためかず、冷静に対処できる
- 重要な決断を迫られても、じっくりと検討し、的確な判断を下せる
- 失敗しても、落ち込まずに立ち直ることができる
- 周囲のプレッシャーに負けず、自分の信念を貫くことができる
「腹が据わる」の使い方
「腹が据わる」という言葉は、以下のような場面で使われます。
- 困難な状況に立ち向かう人を励ます際に使う
- 重要な決断を下した人を褒める際に使う
- 精神的に強い人を形容する際に使う
「腹が据わる」の例文
- 新入社員は、入社前にしっかりと準備をしていたので、「腹が据わっていた」。
- 選手は、大舞台でもプレッシャーに負けず、「腹が据わっていた」。
- 政治家は、困難な状況でも、「腹を据えて」リーダーシップを発揮した。
- 起業家は、失敗を恐れずに、「腹を据えて」挑戦を続けた。
「腹が据わる」の類義語
- 冷静沈着(れいかんちんちょう)
- 落ち着いている(おちついている)
- 肝が据わっている(きもがすわっている)
- 度胸がある(どきょうがある)
- 胆力がある(たんりょくがある)
「腹が据わる」の反対語
- 慌てる(あわてる)
- びびる(びびる)
- 臆病(おくびょう)
- 弱気(よわき)
- 気が小さい(きがちい)
その他
「腹が据わる」という言葉は、「腹を据えて」という形で副詞的に使うこともできます。
例えば、「腹を据えて決断する」 (hara o suwate ketsudan suru) は、「冷静沈着に決断する」という意味になります。
また、「腹が据わる」という言葉は、「腹が据わっていない」という形で、その逆の意味を表すこともできます。
例えば、「彼はまだ腹が据わっていない」 (kare wa mada hara ga suwatte inai) は、「彼はまだ精神的に落ち着いていない」という意味になります。
参考URL:
腹が据わる〔腹を据える〕 | ルーツでなるほど慣用句辞典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス