「 出藍の誉れ」は弟子が師匠を超えたという意味。
- 意味の奥深さ
「出藍の誉れ」は、単に「弟子が師匠を超えた」という意味だけでなく、師匠の教えを深く理解し、それを発展させてさらに優れた成果を成し遂げたというニュアンスを含んでいます。
- 藍染めに由来する故事成語
この四字熟語は、中国の戦国時代の思想家である荀子(じゅんし)の著書『荀子』の一節、「青は藍より出でて藍よりも青し(せいしょくはあいよりいでてあいいよりもあおし)」に由来します。
藍染めの染料は藍という植物から作られますが、藍の葉よりも染め上がった方がより美しい青色になることから、弟子が師匠から学んだことを土台に、さらに成長して師匠を超えるというたとえとして用いられるようになりました。
- 例文詳細解説
例文1:
60歳の母は創業当初からの社員で、3代目の社長より出藍の誉れだ。
この例文では、60歳の母親が長年の経験と努力によって、3代目の社長よりも優れた手腕を発揮している様子が伝わってきます。単に仕事ができるというだけでなく、会社の歴史や理念を深く理解し、それを発展させてきたことが評価されていることがわかります。
例文2:
覚えが早く出藍の誉れだ。
この例文では、その人の学習能力の高さだけでなく、学んだことをすぐに実践し、成果につなげられる点が評価されています。将来的に大きな成長が期待できる人材であることがうかがえます。
例文3:
若き才能が出藍の誉れだ。
この例文では、その人の年齢に関係なく、類まれなる才能を発揮している様子が伝わってきます。周囲の人々を驚かせるような成果を上げ、大きな期待を集めていることがわかります。
- 使い方のポイント
- 目上の人に対しては謙虚な表現として使う
- 本人の努力と成長を称賛するニュアンスで使う
- 単に成果を褒めるだけでなく、その背景にある努力や能力を具体的に説明する
- 類義語
- 青は藍より出でて藍よりも青し(せいしょくはあいよりいでてあいいよりもあおし)
- 虎の子(とらのこ)
- 青出于藍而胜于蓝(せいしゅつあいよりしてかつゆあいに)
- 対義語
- 望塵莫及(ぼうじんぼくきゅう)
- 望洋興嘆(ぼうようこうたん)
- 甘んじて師事する(かんじてしじする)
- 英語表現
- to surpass one's master
- to excel one's teacher
- to outshine one's mentor