「耳を傾ける」は、単に相手の話を聞くだけでなく、相手の気持ちや考えを理解しようと努めることを意味する言葉です。
- 言葉の由来
「耳を傾ける」という言葉は、江戸時代に武士が刀を鞘に納める際に、刀の鍔(つば)を傾ける様子から生まれたと言われています。刀は武士にとって重要な武器であり、鞘に納める際には細心の注意を払う必要がありました。その様子が、相手の話を真剣に聞き入る様子に例えられ、「耳を傾ける」という言葉が生まれたと考えられています。
- 具体的な意味
「耳を傾ける」には、以下の3つの要素が含まれます。
- 非言語コミュニケーションにも注意を払う: 表情や声のトーン、身振り手振りなど、言葉以外の情報にも注意を向けることが大切です。
- 共感を示す: 相手の話をただ黙って聞くだけでなく、共感を示す言葉や態度で接することが重要です。
- 相手の立場に立って考える: 自分の意見や価値観を押し付けるのではなく、相手の立場に立って物事を考えることが大切です。
- 使い方
「耳を傾ける」は、様々な場面で使うことができます。
- 仕事:部下の話をじっくりと聞き、信頼関係を築くことができます。
- 日常生活:家族や友人と話をするときに、互いを理解し、深いコミュニケーションを図ることができます。
- カウンセリング:クライアントの話を丁寧に聞き、問題解決を助けることができます。
- 例文
- 彼はいつも私の話を耳を傾けてくれるので、何でも相談しやすい。
- 上司は、部下の意見を耳を傾けて、最終的な決定を下した。
- カウンセラーは、クライアントの話を耳を傾け、共感を示しながらアドバイスをした。
- 類義語
- 傾聴する
- 聞き耳を立てる
- 耳を澄ます
- 耳を洗う
- 耳を貸す
- 対義語
- 耳を塞ぐ
- 聞き流す
- 無視する
- しらばっくれる
- 言い訳をする
- 英語表現
- listen attentively
- pay attention
- lend an ear
- be all ears
- tune in