「杞憂(きゆう)」は、日本語のことわざで、根拠のない心配をすること、取り越し苦労を意味します。
語源
「杞」は、中国の春秋時代の諸侯国の一つです。その国の国主に杞康(きこう)という人物がおり、天が落ちてくるのではないかと心配して夜も眠れないほど悩んでいたという故事からこの言葉が生まれました。
意味
- 根拠のない心配をすること
- 取り越し苦労
- 心配性
- 思い過ごし
- 虚構の不安
使い方
- 例文1: 彼は、いつも杞憂ばかりして、実際には起こらないことを心配している。(Kare wa, itsumo kīyū bakari shite, jissai ni wa okoranai koto o shinpai shite iru.) - 彼は、いつも杞憂ばかりして、実際には起こらないことを心配している。
- 例文2: その計画は、まだ何も決まっていないのに、杞憂ばかりしているのはやめよう。(Sono keikaku wa, mada nani mo kimatte inai no ni, kīyū bakari shite iru no wa yameyō.) - その計画は、まだ何も決まっていないのに、杞憂ばかりしているのはやめよう。
- 例文3: 彼女は、杞憂のせいで、せっかくの旅行を楽しむことができなかった。(Kanojo wa, kīyū no sei de, sekkake no ryokō o tanoshinde dekinai deshita.) - 彼女は、杞憂のせいで、せっかくの旅行を楽しむことができなかった。
類義語
- 心配性
- 取り越し苦労
- 思い過ごし
- 虚構の不安
- 根拠のない不安
英語表現
英語では、「杞憂」に相当する単一の表現はありませんが、状況に応じて以下のような表現を使い分けることができます。
- Worry about something that is not likely to happen: 起こる可能性が低いことを心配する
- Fret about something unnecessarily: 不必要に何かを心配する
- Have unfounded anxiety: 根拠のない不安を持つ
- Be overly concerned: 過度に心配する
- Have excessive worries: 過剰な心配をする
その他
「杞憂」という言葉は、古くから使われてきたことわざです。
現代社会でも、様々な場面で使われる表現です。
誰もが経験することですが、杞憂ばかりしていると、ストレスが溜まったり、気分が落ち込んだりして、日常生活に支障をきたすこともあります。
「杞憂」という言葉は、心配することの大切さを示唆する一方で、必要以上に 心配しないことの大切さも示唆している言葉と言えるでしょう。