「後足で砂をかける」は、恩義を忘れたり、去り際に迷惑をかけたりする卑劣な行為を例えた慣用句です。犬や馬が走り去るときに後足で砂を蹴散らす様子から、「恩義を忘れて恩人を裏切る」という意味で使われます。
ポイント
- 比喩表現: 実際に動物が砂をかけるわけではありません。あくまでも卑劣な行為を強調する表現です。
- 程度: 単に恩義を忘れるだけでなく、故意に恩人を裏切ったり、迷惑をかけたりする悪質な行為を指します。
- 使い方: 以下の状況でよく使われます。
- 恩人に裏切られた時
- 頼んだ人に迷惑をかけられた時
- 何かしらの責任を逃れようとする卑怯な行為をした時
- 注意: 強い批判を含む表現なので、軽々しく使うべきではありません。本当にひどい行為に対してのみ使いましょう。
例文
- 恩師の会社が経営難に陥った時、彼は後足で砂をかけるように会社を辞めてしまった。
- 政治家は、国民の支持を得て当選したにもかかわらず、後足で砂をかけるような政策を次々と実行した。
- 彼は、借金を返済せずに夜逃げし、家族を後足で砂をかけるような真似をした。
類似表現
- 恩を忘れる
- 恩義を裏切る
- 恩を仇で返す
- 見返りを求める
- 義理立てしない
「後足で砂をかける」は、日本語ならではの強い表現です。適切な場面で使用することで、強い批判の気持ちを効果的に伝えることができます。
その他
- 「後足で砂をかける」の類義語として、「恩を仇で返す」という言葉があります。こちらは、「恩を受けた人に、逆に悪いことをする」という意味です。
- 英語では、"backstab" や "betray" などの表現が「後足で砂をかける」に相当します。
まとめ
「後足で砂をかける」は、恩義を忘れたり、去り際に迷惑をかけたりする卑劣な行為を批判する際に使用する慣用句です。強い批判の気持ちを伝えることができる表現ですが、軽々しく使うべきではないことに注意しましょう。