「金は天下の回り物」は、お金は一人のところにずっと留まらず、今は持っていない人にもそのうち回ってくるという意味のことわざです。
- 解説
「金」は、お金という意味の言葉であり、「天下」は、世の中という意味の言葉、「回り物」は、ぐるぐる回るものという意味の言葉です。つまり、「金は天下の回り物」とは、お金は世の中をぐるぐる回っており、一人のところにずっと留まらないという意味になります。
このことわざは、お金持ちになったり貧乏になったりすることは、人生の中で何度も起こり得ることであり、今は貧乏でも、いつかはお金持ちになれるかもしれないという、楽観的な考えを表しています。
また、お金は大切なものではあるが、人生の中で最も重要なものではないという、価値観を表しているとも解釈できます。
- 用例
- 彼は、会社をクビになったが、「金は天下の回り物」だから、また新しい仕事を見つけられるだろう。
- 彼女は、宝くじに当たって大金持ちになったが、「金は天下の回り物」だから、いつかは使い果たしてしまうかもしれない。
- 景気は悪くなっているが、「金は天下の回り物」だから、いずれまた景気は回復するだろう。
- 一攫千金を夢見る人も多いが、「金は天下の回り物」だから、地道に努力することが大切だ。
- 類義語
- 浮き沈みは世の常
- 天下晴れてみたり曇ったり
- 三代続く金持ちなし
- 栄枯盛衰は世の常
- 対義語
- 一攫千金
- 金持ち
- 富豪
- 財閥
- 大金持ち
- 英語表現
「金は天下の回り物」を英語で表現する場合には、Money comes and goes や Easy come, easy go などの表現がよく使われます。
例
- Money comes and goes, so don't worry about it too much. (英語での例)
- その他
「金は天下の回り物」ということわざは、江戸時代に生まれたと言われています。当時の人々は、身分制度が厳しく、貧富の差が大きかったため、お金に対する考えも現代とは異なっていました。お金は大切なものではあるが、人生の中で最も重要なものではないという考え方は、苦しい時代を生き抜く人々の知恵として生まれたと言えるでしょう。
現代社会においても、「金は天下の回り物」ということわざは、様々な場面で使われています。お金に困っている人を励ましたり、お金持ちになった人に戒めを述べたりする際に、よく使われます。
- まとめ
「金は天下の回り物」は、お金は一人のところにずっと留まらず、世の中をぐるぐる回っているものだから、今は持っていない人にもそのうち回ってくるという意味のことわざです。江戸時代に生まれたこのことわざは、現代社会においても、様々な場面で使われています。お金に困っている人を励ましたり、お金持ちになった人に戒めを述べたりする際に、よく使われます。
参考URL:
金は天下の回りもの(かねはてんかのまわりもの)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書