一瀉千里(いっしゃせんり)は、水が勢いよく流れ下るように、物事が非常に速く、しかも順調に進展するさまを表します。
「瀉」は水が勢いよく流れ下るさまを表す漢字です。「千里」は、中国古代の長さの単位で、約4000kmを指します。
つまり、「一瀉千里」は、水が千里先まで一気に流れ下るように、物事が非常に速く、しかも順調に進展するさまを比喩的に表現した言葉なのです。
使い方
- 「彼の弁舌は一瀉千里で、聴衆を魅了した。」のように、物事が非常に速く、しかも順調に進展するさまを形容する際に用います。
- 「プロジェクトは一瀉千里の勢いで進んでいる。」のように、物事が計画通りに、しかも迅速に進んでいる様子を強調する際に用います。
- 「彼の才能は一瀉千里で開花した。」のように、人の能力や才能が急速に発揮されるさまを表現する際に用います。
例文
- 新商品の発売は、一瀉千里の勢いで進んでいる。
- 彼の弁舌は一瀉千里で、聴衆を圧倒した。
- 若手選手の活躍は、チームに一瀉千里の勢いをもたらした。
- 改革は一瀉千里で進み、社会に大きな変化をもたらした。
- インターネットの普及は、情報伝達の速度を一瀉千里に高めた。
注意
「一瀉千里」は、良い意味で使われることが多いですが、悪い意味で使われることもまれにあります。
例えば、「一瀉千里に崩壊する」のように、物事が急速に悪化する様子を表現する際に用いることがあります。
類義語
- 日進月歩(にっしんげっぽ)
- 神速(しんそく)
- 目覚ましい
- 飛躍的(ひやく てき)
- 目覚ましい
英語表現
- with lightning speed
- at breakneck speed
- by leaps and bounds
- in rapid strides
- with remarkable progress
その他
- 「一瀉千里」は、中国の故事から生まれた言葉です。
- 春秋時代の晋の政治家である范蠡(はんれい)が、呉の王である闔閭(こうりょ)に仕えた際、短期間で大きな成果を上げたことから、彼の功績を称えて「一瀉千里」という言葉が使われるようになったと言われています。
「一瀉千里」は、日常会話やビジネスシーンなど、幅広い場面で用いられる四字熟語です。
意味と使い方を正しく理解し、上手に使うことで、より豊かな表現が可能になります。