「鉄面皮」は、厚かましく恥を恥とも思わないことという意味の言葉です。
「鉄」は硬くて壊れないことを表し、「面皮」は顔の皮を表します。
つまり、「鉄面皮」は、顔の皮が鉄のように厚く、どんなことにも恥じないという意味になります。
この言葉は、主に以下のような状況で使われます。
- ずうずうしく厚かましい人
- 恥知らずな人
- 平然と嘘をつく人
- 批判されても動じない人
「鉄面皮」は、ネガティブな意味合いで使われることが多いです。
しかし、困難な状況でもくじけずに挑戦し続けるという、ポジティブな意味合いで使われることもあります。
以下、「鉄面皮」の使い方の例です。
- あの人は、鉄面皮なので、どんなことをしても反省しない。
- 政治家は、鉄面皮で、国民の批判にも耳を貸さない。
- 彼は、鉄面皮な性格なので、どんな困難にも立ち向かっていく。
「鉄面皮」という言葉は、中国の故事から生まれたとされています。
中国の戦国時代、趙の国の武将である廉頗は、秦の国の将軍である白起と戦っていましたが、白起の策略にはまって大敗しました。
その後、廉頗は秦軍の攻撃から趙の首都を守りましたが、秦王は白起に廉頗を攻めさせました。
しかし、廉頗は城門を閉ざして籠城し、白起の軍隊を何ヶ月も寄せ付けませんでした。
白起は、廉頗が鉄面皮で、どんな攻撃にも屈しないことを知ると、兵を撤退させました。
この故事から、「鉄面皮」という言葉が生まれました。
「鉄面皮」という言葉を使う際には、文脈をよく考えて使うことが大切です。
ネガティブな意味合いで使う場合は、批判や非難のニュアンスになります。
ポジティブな意味合いで使う場合は、強い意志や不屈の精神のニュアンスになります。