「隴を得て蜀を望む」とは、一つの望みを叶えた後、さらにそれ以上の望みを持つことです。
意味:
- 一つの望みを叶えた後、さらにそれ以上の望みを持つこと。
- 人間の欲望には限りがないこと。
- 満足を知らず、際限なく欲張り続けることのたとえ。
読み方:
- ろうをえてしょくをのぞむ
類義語:
- 欲深
- 飽き足らない
- 際限がない
- 貪欲
- 不知足
対義語:
- 満足
- 知足
- 節度
- 謙虚
- 控えめ
例文:
- 例文1:
- 昇進して高給を得ても、隴を得て蜀を望むように、さらに上の地位を求めてしまう。
- 例文2:
- 人間の欲望は尽きることなく、隴を得て蜀を望むのは人の常である。
- 例文3:
- 隴を得て蜀を望むような考え方では、真の幸福は得られない。
由来:
- 中国の晋書五行志に、「隴を得て蜀を望む」という故事が由来する。
- 晋の武将、司馬懿が魏の皇帝、曹芳から隴西を与えられた後、さらに蜀を攻め取ろうとしたという故事。
教訓:
- 満足を知ることの大切さを教えてくれる。
- 欲望に振り回されることなく、足るを知る生き方を心がけよう。
参考になれば幸いです。
補足:
- 「隴」は中国の甘粛省東部にある地名、「蜀」は四川省の別称。
- 現代でも、様々な場面で「隴を得て蜀を望む」という言葉が使われます。
この言葉は、私たちに欲望の有限性と、足るを知る生き方の大切さを教えてくれます。
以下は、「隴を得て蜀を望む」という考え方を克服するためのポイントです。
- 自分の現状に感謝し、幸せを感じられるように心がける。
- 欲張りになりそうなときは、冷静に考え、本当に必要なものを見極める。
- 足るを知る生き方を心がけ、物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを追求する。
- 周囲の人々に感謝し、謙虚な気持ちで接する。
これらのポイントを意識することで、「隴を得て蜀を望む」という考え方を克服し、より充実した人生を送ることができるでしょう。
また、一人で抱え込まず、周囲の人に相談したり、助言を求めることも大切です。
足るを知る生き方は、自分自身の心と向き合い、真の幸せを見つけるための旅路と言えるでしょう。
共に学び、共に成長しながら、より良い人生を目指しましょう。
参考URL:
隴(ろう)を得(え)て蜀(しょく)を望(のぞ)む | 今週のことわざ(三省堂辞書編集部) | 三省堂 ことばのコラム