「庇を貸して母屋を取られる」とは、一部を貸したために、やがて全部を奪われるようになるというたとえ。
読み方: ひさしをかして おもや を とられる
意味:
- 一部を貸したために、やがて全部を奪われるようになる。
- 保護してやった相手に、恩をあだで返される。
語源:
- 古代の日本では、家屋の軒先を他人に貸すことがあった。しかし、貸した相手が次第に軒先だけでなく母屋まで占領してしまうことがあったことから、このことわざが生まれた。
例文:
- 親切で部屋を貸してあげたら、家賃を払わずに追い出されてしまった。まさに「庇を貸して母屋を取られる」だ。
- 会社の資金繰りが悪化したので、一部を他社に譲渡したが、その結果、経営権を奪われてしまった。「庇を貸して母屋を取られる」典型的な例だ。
類義語:
- 恩を仇で返す
- 虎の子を奪われる
- 施されたら施し返す
- 情けは人のためならず
対義語:
- 恩義に報いる
- 貸し借りなし
- 互助
使い方:
- 「庇を貸して母屋を取られる」は、好意で貸したものが、結果的に自分の損失になることを戒めることわざです。
- ビジネスや人間関係など、様々な場面で使うことができます。
例文解説:
- 例文1: 親切で部屋を貸してあげたにもかかわらず、家賃を払わずに追い出されてしまったという状況は、「庇を貸して母屋を取られる」ことわざにぴったり当てはまります。
- 例文2: 会社の資金繰りが悪化して一部を他社に譲渡した結果、経営権を奪われてしまったという状況も、「庇を貸して母屋を取られる」ことわざの典型的な例と言えます。
補足:
- 「庇を貸して母屋を取られる」は、日本語の慣用句であり、英語で直訳しても意味が通じません。英語で同様の意味を伝える場合は、「to be bitten by the hand that feeds you」、「to be ungrateful」、「to take advantage of someone's kindness」などの表現を使う必要があります。