「見得を切る」とは、歌舞伎などで役者が、演技のクライマックスで観客に印象を与えるために、決めポーズをとることを意味します。
由来
見得 は、歌舞伎の演技・演出の一つで、感情の盛り上がった場面で、役者が一時動きを止めて、目立った表情・姿勢を示すこと。
切る はここでは、目立った振る舞いをする意で、「啖呵(たんか)を切る」「白(しら)を切る」などと使う。
意味
見得を切る は、以下のような意味で使われます。
- 自信のあることを強調するために大げさな言動をとる
- 演技において、観客に強い印象を与えるために決めポーズをとる
- 実際よりも大きく見せようとする
見得を切る は、歌舞伎の用語が転じて、日常会話でも使われるようになりました。
例文
- 彼は、いつも見得を切って話をするので、周りの人から信用されていない。
- 社長は、株主総会で見得を切って、業績回復を約束した。
- 彼女は、見得を切って高級ブランドのバッグを持っているが、実は借金で買ったものだ。
類義語
- 威張る
- 虚勢を張る
- 誇示する
- 自慢する
- 虚構