「節を折る」とは、自分の信念や主張を曲げて、他人に従ったり、妥協したりすること。
1. 意味
「節を折る」とは、自分の信念や主張を曲げて、他人に従ったり、妥協したりすることを意味します。
「節」は、竹などの茎の節目のように、筋道や信念、気概などを表す言葉です。それを「折る」ということは、その筋道や信念を曲げる、という意味になります。
2. 類語
「節を折る」の類語には、以下のようなものがあります。
- 節を曲げる
- 節を屈する
- 志を屈する
- 義を屈する
- 妥協する
- 譲歩する
- 前言を撤回する
- 翻意する
これらの言葉は、すべて自分の考えや主張を変えて、他人に合わせるという意味合いを持っています。
3. 用例
「節を折る」は、さまざまな場面で使用できます。
例文1
反論意見が多かったが、やっと彼も節を折る。
例文2
年長者の意見に節を折る。
例文3
恐妻家の妻に節を折る。
これらの例文のように、「節を折る」は、議論や交渉などの場面で、自分の意見を曲げて相手に合わせる場合によく使われます。
4. 注意点
「節を折る」は、必ずしもネガティブな意味合いを持つ言葉ではありません。状況によっては、柔軟に対応したり、相手との協調性を重視したりするために、あえて自分の意見を曲げることが必要になることもあります。
しかし、自分の信念を簡単に曲げてしまうことは、優柔不断な印象を与えたり、信頼を失ったりする可能性もあります。そのため、「節を折る」という言葉を使う際には、状況をよく判断し、慎重に発言することが重要です。
5. 補足
「節を折る」の由来は、中国の戦国時代の策士、蘇秦の故事からと言われています。蘇秦は、秦の恵文王に謁見する際に、あえて自分の意見を曲げて王に迎合することで、王の信任を得たという逸話があります。
このように、「節を折る」は、状況に応じて柔軟に対応する、という意味合いも含まれています。
6. 関連語
- 節操
- 信念
- 主張
- 妥協
- 協調
7. 英語表現
「節を折る」を英語で表現する場合、状況によってさまざまな表現が考えられます。
- compromise
- give in
- back down
- yield
- bow to
- defer to
これらの表現は、すべて自分の意見や主張を曲げて、他人に合わせるという意味合いを持っています。
8. 例文
- I had to compromise with my boss on the project deadline. (プロジェクトの締め切りについて、上司と妥協しなければならなかった。)
- He finally gave in to her demands. (彼はついに彼女の要求に屈した。)
- The government backed down from its plans to build a new highway. (政府は新しい高速道路建設の計画を撤回した。)
- We must yield to the wishes of the majority. (私たちは多数の意見に従わなければならない。)
- She bowed to the pressure from her family and agreed to marry the man they chose. (彼女は家族からの圧力に屈し、彼らが選んだ男性と結婚することに同意した。)
これらの例文のように、状況に合わせて適切な英語表現を選択することが重要です。